《資産運用Fintech勉強会》世界の成長を取り込む投資術セミナーに参加!コモンズ投信とクラウドクレジットから見た世界への投資とは?
みなさんどうもFintech!Fintech銘柄で儲けてた@xi10jun1です。
2016年はFintech(フィンテック)がすこぶる話題ですが、投資の世界でもフィンテックが話題でございます。
今回はその勉強会と称するセミナーに参加してきましたので、レポートしていきます。
“《資産運用Fintech勉強会》世界の成長を取り込む投資術"概要
イベント名:《資産運用Fintech勉強会》世界の成長を取り込む投資術
イベント詳細ページ:《資産運用Fintech勉強会》世界の成長を取り込む投資術 – クラウドクレジット | Doorkeeper
日時:2016年6月22日(水)19:00 – 21:00
料金:1,000円(会場払い)
場所:東京都中央区日本橋茅場町1-6-12 茅場町共同ビル
地図:
講演者紹介
・コモンズ投信株式会社 代表取締役社長&CIO 伊井哲朗(いいてつろう)氏
山一證券で営業企画部に約10年間在籍し、マーケティングなど担当。その後、機関投資家向け債券営業。メリルリンチ日本証券、三菱UFJメリルリンチPB証券で法人・個人向け営業を約10年。コモンズ投信創業と共に現職。2012年7月からCIO兼務。
コモンズ投信公式サイトはこちら
・クラウドクレジット株式会社 代表取締役社長 杉山智行(すぎやまともゆき)氏
2005年東京大学法学部卒業後大和証券SMBCに入社し、金利、為替の自己勘定取引チームで日本国債への投資業務等に携わる。
中略
2013年1月にクラウドクレジット株式会社を設立し、2014年6月から投資型クラウドファンディング・サービス「Crowdcredit」の運営を通じて、日本の個人投資家と世界の資金需要者がWin/Winの関係を作るサポートを行う。
クラウドクレジット公式サイトはこちら
レポート
内容は下記の通り
- 登壇者自己紹介&会社紹介
- ・コモンズ投信株式会社 代表取締役社長&CIO 伊井哲朗氏
- ・クラウドクレジット株式会社 代表取締役社長 杉山智行氏
- パネルディスカッション ”世界の成長を取り込む投資術”
- 質疑応答
今回はお二人の会話から重要な部分を箇条書きでメモしていきます。
・コモンズ投信株式会社 代表取締役社長&CIO 伊井哲朗氏
- 専門家の予想は当たらない
- 一番当たりやすいとされるのは人口推計
- 世界的に人口は増える。出生率は簡単には変わらないから、ある程度推計可能。
- 人口が増えるということは、衣食住の需要が増えるので、経済が成長する
- 世界的に見ると経済成長率はずっとプラス
- 世界で活躍する日本株か、世界の株式に投資するのが最適
- これからは中国→インド→アフリカ
- コモンズ30は、30年先も安定しているであろう会社を選んでいる
- ユニ・チャームは、日本の子供が減っていくことから世界にいった。世界は子供は増えているのだから、ビジネスチャンスがある。それで業績を伸ばした。
・クラウドクレジット株式会社 代表取締役社長 杉山智行氏
- 預金だけでは資産を守るのは難しい
- 生産年齢人口が減っていく
- 同時に貸付も減っていく
- マイナス金利もあり、銀行の利ザヤが減る
- だから世界に投資する
- 主に新興国
- 新興国にはコーポレートガバナンスに問題がある。つまり、資金を適切に分配することができない
- しかし貸付なら返済の契約ができるので、元本とともに金利も返済される。ここで投資家の利益になる。
- 高利回りの理由は、新興国の中小企業はROEが極めて高く(商売の需要が大きいため収益を得やすい)、高金利で貸しても返済が可能
- 日本では新興国投資が盛んではない
- 理由は大手では採算が取れないから
- 新興国でもファンダメンタル良好な国は多い
- 破たんする国が少なくなってきた
パネルディスカッション
それそれの地域(アジア、アフリカ、ラテンアメリカ、アメリカ、ヨーロッパ)の成長の取り込み方
杉山智行氏:
- アフリカはコーポレートガバナンスが原始的
- 貸し付けの契約が有効
- 他国とその会社もリサーチして、ROEの高いところに投資する
伊井哲朗氏:
- 長期投資の観点から見る
- エジンバラの投下会社に伺ったところ、中国に投資するとき、中国に進出している日本の企業の株を買っていたという
- その理由は、中国の法律・規則があったことと、中国の数字(決算やGDP)が信用できなかったから
- カナダの会社は、その2つに加えて、日本の方が割安だったから
- その国に投資するか、その国で儲けている外資系企業に投資するか
杉山智行氏:
- 新興国では上場企業が偏っていることが多く、株だけではリスクが高い
- 中国のレンディング会社は3800社ほどあり、4割は詐欺との話も
- ガバナンスの弱い国でも、信用できるレンディング事業者なら機会はある
日本(企業の国内事業)のこれからの成長エンジン
杉山智行氏:
- 日本はマーケットが小さい
- だからと言ってグローバルにもなり切れていない
伊井哲朗氏:
- インダストリー4.0として、人工知能やロボットの発展に注目している
- これまでは企業を買収して、買収先を自社の色に染めてきた
- 今は出資・投資といった形で根を張ることが多い(クラウドクレジットの株主に伊藤忠商事がいるように)
- フィンテックが話題の金融業界も含め、企業も何が起こるかわからないからそのような動きをしている
- 日本はネット産業はまだ弱いけど、製造業はまだまだ強い
- モノを作っているところに人工知能やIoTといったネットがつながると強くなるのでは?
Q&A
杉山智行氏へ:ペルーで注目の産業は?デフォルトリスクはどう見ている?
- 資源国であり財政も安定している点と、中間層の存在
- 銀行の貸さないところに貸す
- ペルーは株式が難しいので、現地の株を買うよりも、現地で儲けている会社に投資すればいい
杉山智行氏へ:海外のレンディング事業者のリスクは?またその審査の基準は?
- 中国で詐欺が横行しているとあるが、政府はそれでも伸ばしてきた
- これからは規制も厳しくなって詐欺業者は排除されていく
- ただし、日本からは規制の関係で事業展開できない
- 審査の基準は、まず国が破たんしないかどうか
- そもそも国はそんなに破たんしない
- パートナー企業は倒産リスクの低いところをポイントにしている
杉山智行氏へ:パートナー企業との契約はどのようになっているのか?またクラウドクレジットの案件の期間はどういう意味があるのか?
- パートナー企業との契約は外注
- 貸付先の審査と回収を任せている
- 案件の期間は、事業モデルとして3~4年は投資期間が欲しいが、6か月程度の時間にすることで投資家の資金回収を早めてとっつきやすくするため
杉山智行氏へ:利回りが高いがどのようになっているのか?(想定より)下回った事例は?
- 利回りの高さは、貸し付け金利が高くできるから
- 高い貸し付け金利でも、ROEが高い企業が多く貸し倒れにくいので、回収が可能となっている
- 下回った例としては、イタリアでバカンスの期間中に貸し手も借り手も仕事が休みになってしまい、分配に遅延がでたことがある
- 今のところ、いわゆる大きなデフォルト、回収失敗は出ていない
杉山智行氏へ:新興国に大手の資本は入っていない?今後ライバルが増えるのでは?
- クラウドクレジットが初めて入った国もある
- 日本はお金を持っているけど、大手ファンドなどは新興国には行っていない
- 日本の個人投資家は新興国に結構投資している
- ライバルとして、海外のクラウドファンディング事業者が参入するのは難しいかもしれない
伊井哲朗氏へ:コモンズ30にベネッセが入っている理由は?
- 中国での事業展開で、虎好きの彼らにしまじろうがウケている
- 教育の市場では世界3位級なので、今後期待している
感想まとめ:世界はまだまだ成長する!投資機会は日本だけじゃない!
投資事業者のお話をガッツリ聞いたのが久々で、とても新鮮でした。それに世界の新興国って、地政学リスクとかそちらのほうにばかり目が行きがちですが、ちゃんと成長している国や財政が安定している国があるんですねぇ。勉強不足でございました。
あとは世界に投資するときの考え方が、非常に参考になりました。
他国の株や会社に直接投資するか、それともその国で商売をして売り上げを上げている外資系に投資するか。
それによって、大きなリターンを得られることもあるのでしょう。
日本はもう大きな成長は見込めませんが、中国のように、成長する世界の新興国はまだまだあるはずです。リスクに気をつけながら、そういった案件も見つけてきたいですね。
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