[実録]消費生活センターに詐欺被害の相談!高額な料金の支払いを取り戻せるのか?~交渉編~
前回の記事→[実録]消費生活センターに詐欺被害の相談!高額な料金の支払いを取り戻せるのか?~個人情報対策編~からの続きです。
少し時間が経過しましたが、この間も少しずつ状況は変わってきました。
そして、いい方向に向かいそうです!
※個人情報を守りつつの記事としますので、実際のやり取りには少し修正を加えさせていただきます。また、この記事は是非拡散していただければと思います。実際に被害に遭われている方が多いので。
詐欺業者との交渉
まずは交渉までの相関図を見てください。
消費生活センターに相談した際、被害に遭った本人に経緯書と呼ばれるものを書くよう指示を受けました。経緯書の書き方は自由ですが、被害の状況を要点をおさえて書かないと交渉の道具にならないので、これを消費生活センターの職員の方に添削してもらいます。
そして消費生活センターを経由して、経緯書が電子マネー(決済サービス)の運営会社に渡り、同社はこれを元に詐欺業者との返金交渉に入ります。
今回はこの業者の関連団体が日本にあるということで、交渉することができたようです。消費生活センターの職員によると、業者によっては海外に法人を持って詐欺を行っていることがあり、近年はそのケースが非常に増えているんだとか。
その場合、返金はおろか交渉を行うこと自体が困難となるため、泣き寝入りになってしまうようです。
電子マネー(決済サービス)の運営会社が交渉に協力してくれた理由
今回は、電子マネー(決済サービス)の運営会社が「解決に協力する」とおっしゃってくれましたので、なんとか交渉にまでこぎつけることができました!
助かったぞい・・・。
でも以前、[実録]消費生活センターに詐欺被害の相談!高額な料金の支払いを取り戻せるのか?~訪問編~でも書いた通り、現在の法律では、不正に利用された場合であっても電子マネーの運営会社は責任を問われず、同社から返金(あるいは補償)もできないものとなっています。
法整備が遅れているとはいえ、ここで「我々は関知しません。」という姿勢も取れたはずです。
どうなっているのでしょう?
反社会的勢力に対する基本方針
ここで出てくるのが、反社会的勢力に対する基本方針。
反社会的勢力は、法務省のサイトでこのように明記されています。
暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人である「反社会的勢力」をとらえるに際しては、暴力団、暴力団関係企業、総会屋、社会運動標ぼうゴロ、政治活動標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等といった属性要件に着目するとともに、暴力的な要求行為、法的な責任を超えた不当な要求といった行為要件にも着目することが重要である。
この指針は、“反社会的勢力に対してはこのように対処するよう各企業は努めましょうね"、というものです。これにより各企業は、反社会的勢力に対する基本方針あるいは同様のページを作成しているわけですね。
そして今回の件は明らかに、詐欺的手法による経済的利益を追求する集団=反社会的勢力によるものです。
よって前述の通り、補償はできませんが、反社会的勢力に対しては関係機関(消費生活センターなど)とともに対処しなければならない、となるのです。
まとめ:電子マネーの返金は難しいけど、運営会社は協力してくれる!
電子マネーのサービスに限らず、各企業は"反社会的勢力"に対して何らかの取引が判明した場合には適切に対処しなければなりません。
近年は反社会的勢力でないかのように見せかけている組織も増えているため、今回のように後から分かった場合も、同様に対応する必要があります。
といっても、被害者個人が企業に訴えたところで取り合ってもらえません。それは[実録]消費生活センターに詐欺被害の相談!高額な料金の支払いを取り戻せるのか?~電話編~でも実証されている通りです。その意味でも、必ず消費生活センターに相談しましょう。
ただし、以前LINEのアカウントを乗っ取って、電子マネーの購入を持ちかける詐欺が流行しましたが、犯行グループは中国にいたようですね。ああいった海外が絡むケースだと、返金交渉は難しくなることは覚えておいてください。
で、返金交渉はどうなっているの?
そしてこの返金交渉の現状なんですが、実はいい知らせが入りまして、業者が返金に応じてくれるそうです!
ただし、返金額は総額の70%程度。戻ってこないよりは全然マシですが、個人情報が漏れている現状を考えると、もろ手を上げては喜べないんですけどね
これからその手配を行うことになっていますが、それについては次回の記事で書いていきます。たぶん次回で最後になると思います。
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