[実録]消費生活センターに詐欺被害の相談!高額な料金の支払いを取り戻せるのか?~解決編~
前回の記事→[実録]消費生活センターに詐欺被害の相談!高額な料金の支払いを取り戻せるのか?~交渉編~からの続きで、いよいよ最終回!
長かったですけど、ようやく解決というか最終的な決着を迎えることができましたので、この記事をもってシリーズは終了になります。
で、結局お金は本当に戻ってきたのか?
※個人情報を守りつつの記事としますので、実際のやり取りには少し修正を加えさせていただきます。また、この記事は是非拡散していただければと思います。実際に被害に遭われている方が多いので。
最終結果:70%以上返金されました!
なんと、支払った金額のおよそ70%以上の額が返金されました!
本当は通帳もお見せしたいところなんですが、ちょっとそれはできないみたいなので、文章にてご報告とさせてください。
でもとにかく戻ってきたのは確かです。今回はその返金までの経緯を紹介します。
返金までの経緯
前回の記事で、経緯書を電子マネー(決済サービス)の運営会社に送り、交渉を進めてもらっていました。そして1週間後、返金が可能であると連絡を受けたのです。
しかし全額ではありませんでした。
直接交渉に携わっていたわけではないので、全額返金ではない理由は分かりません。が、本来なら戻ってこないはずのお金が、戻ってくるのです。しかも、支払った額の70%以上のお金が!
和解書の作成
さて、お金が戻ってくるといっても、すぐに返金されるわけではありません。
まずはこちらの画像をご覧ください。
返金が可能であると、まずは消費生活センターに連絡があり、その後被害者本人にその旨が伝えられました。と同時に、ここで被害者本人に和解書(返金の同意確認?)というものを書いてもらうことになったようです。
※「ようです」になってしまって申し訳ないのですが、ここは被害に遭った身内と消費生活センター間で行われたやり取りだったので、詳しい内容は僕も把握できませんでした。
そして、その和解書なるものを消費生活センターに送り、消費生活センターが電子マネー(決済サービス)の運営会社にそれを送り、さらに交渉が進められました。
受け取り用口座の作成
和解書の作成と同時に、返金を受け取る専用の銀行口座も作り、口座番号などを消費生活センターに伝えるよう指示を受けました。この銀行口座は新規で作成し、返金を受け取ったあとすぐに解約することになります。
新しい銀行口座はどこで作っても構いませんが、より早く通帳を手に入れるなら、お近くの支店に行って直接申し込んだ方が早いと思います。
電子マネー(決済サービス)の運営会社に伝えたいこと
こうしてお金は戻ってきましたが、1点だけ、やはり納得できないことがあります。
電子マネー(決済サービス)の運営会社に対してです。
[実録]消費生活センターに詐欺被害の相談!高額な料金の支払いを取り戻せるのか?~訪問編~でも書きましたが、電子マネー(決済サービス)の運営会社は、決済でお金を受け取る側(事業者)を適切に管理または監督する義務があると、僕は思います。
今回の詐欺業者のサイトを見ると、銀行振り込みか電子マネーしか決済手段がありませんでした。クレジットカードによる決済だと入金が止められてしまうことを、業者はすでに把握しているのです。且つ、即金性に優れ匿名性も高い、電子マネーによる決済が好まれていることを示唆しているように思えます。
実際電子マネーを利用した詐欺はここ数年で増加しており、警察庁や関係機関、コンビニなどでも注意喚起が行われています。
参照:平成28年上半期における特殊詐欺認知・検挙状況等について(pdf)
被害が急増しているのに、電子マネー(決済サービス)の運営会社が、注意喚起だけに留まっていいのでしょうか?もちろん被害に遭わないよう、我々消費者も常に気を付けなければなりません。けれども、現状の対策では不十分ではないでしょうか?
まとめ:詐欺被害に遭ったら必ず消費生活センターに相談しましょう!
さて、これにて詐欺被害の解決まで、一連の出来事が完結しました。身内にいる警察官に今回の成行を説明したところ、本来であればお金は戻ってこないことの方が多い案件なので、かなり珍しい事例だとか。
いずれにしても、詐欺の手口はどんどん巧妙化しているので、思わず騙されてしまうかもしれません。そうなったときには慌てず、消費生活センターに必ず相談しましょう。
最寄りの消費生活センターはこちらから。
http://www.kokusen.go.jp/map/
もしどこに相談していいか分からない場合は、消費者ホットライン(188)を利用します。消費者ホットライン(188)についてはこちら。
http://www.caa.go.jp/region/shohisha_hotline.html
こちらは年末年始(12月29日~1月3日)を除いて、原則毎日電話をすることができます。平日が難しい方にオススメです。
そして相談するときは、必ず証拠や事実関係を整理しましょう。消費生活センターに相談するといっても、いきなり電話で「なんとかしてくれ」と言われても、向こうだって経緯が分からなくては何もできません。
そのために、[実録]消費生活センターに詐欺被害の相談!高額な料金の支払いを取り戻せるのか?~準備編~でも書いていますが、状況整理用のリストとして下記を参考にしてみてください。
- 被害のきっかけ:SNSやメール、ショートメール(SMS)、サイトへのアクセス、チラシなど
- 被害に遭った日時:いつの何時何分に被害に遭ったか、SNSならコンタクトがあったかなど
- コンタクトを取ってきた人物(サクラ):名前、電話番号、LINEのID、SNSであればアカウント、プロフィールなど
- どのような内容か:何をやり取りしたか?状況は?具体的にどのようなものか?(スマホやPCならスクリーンショットがおすすめ)
- サイトやサービスなどへの登録状況:IDやメールアドレス、ハンドルネーム(サイト内のニックネーム)、登録期間、サイトのスクリーンショット
- サイトやサービスの運営者情報:運営会社名、代表者氏名、会社住所、会社電話番号、お問い合わせメールアドレス、利用規約、プライバシーポリシーなど(ネットに詳しい方ならサイトのWho is情報も)
- 被害金額の状況:どんな方法(現金、クレジットカード、電子マネーなど)で支払ったか、いつ・いくら支払ったか、レシートはあるか、電子(WEB)マネーならどんな種類か、電子(WEB)マネーの番号は何か、電子(WEB)マネーの会社名は何か、クレジットカードはどこの会社か、など
- その他:「これ必要かな?」と思ったもの全部(大体必要)
これらをPCでも紙でもいいので、書き出しておきましょう。相談するときに、これらの情報が必ず聞かれますから。
さらに支払いに使ったレシートや電子マネーの領収書、サイトやSNSのスクリーンショットなど、証拠となり得るものは必ず保管しておきます。これは実際に消費生活センターに訪問して相談するときに必要になりますので、捨てないようにしましょう。
あちこちで「消費生活センターに相談しましょう」とはよく書かれているんですが、「相談の前に、状況を整理しましょう」とはあまり書かれていないんですよね・・・。よりスムーズな解決を図るためにも、状況整理は必ず行ってください。
最後に
そしてこれは、ネットに慣れているからとか、自分には関係ないとか、そういうレベルの話じゃありません。
今回のように、身内が詐欺に遭うことだってあります。それが自分の親だったら?妻や夫だったら?兄弟だったら?子供だったら?恋人だったら?あなたは大丈夫でも、あなたのまわりに"大丈夫じゃない人"が必ずいます。
そんなとき、果たして「自分は大丈夫」という態度でいいのでしょうか?
関連記事(番号順に経緯が確認できます)
~注目:M&Aマッチングサービス~
現在、景況感の悪化に伴い、M&Aマッチングサービスで事業やサービス、メディアを売却する動きが出ています。下記記事に詳細をまとめましたので、資金繰りの案としてご検討ください。
→[2020年最新版]事業や資産の売却(資金繰り)に使えるM&A(事業継承)マッチングサービスまとめ
スポンサーリンク