[人生はカネだ!]インベスターZの作者、三田紀房先生が暴露したお金の話

2015年11月24日お金,ブログ,ライフハック,就活

どうも!インベスターZを毎週楽しみにしている@xi10jun1です。

一昨日参加したMoney Forward(マネーフォワード)お金のEXPO2015。その講演者としてご登壇された、漫画「インベスターZ」の作者三田紀房先生のお話を伺ってきました。

正直、こんなに面白くて赤裸々な漫画家ってそうはいないんじゃないかって思ったので、詳細を記事にしたいと思います。※かなり長めです。

「Money Forward(マネーフォワード)お金のEXPO2015」イベント概要

Money Forward(マネーフォワード)お金のEXPO2015のイベントについては、こちらで既に明記しています。

https://ytrsdijun.com/archives/5626

なので、概要についてはサラッと紹介します。

イベント名称:Money Forward お金のEXPO 2015

公式サイト:https://moneyforward.com/event/mf-expo/

日時:2015年11月22日 9:30~19:30

参加料:500円

場所:品川インターシティホール(東京都港区港南2-15-4)

三田紀房先生[人生はカネだ!]

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三田紀房先生のご講演のタイトルは、[人生はカネだ!]

15:40~16時半(ちょっとズレたかな)まで行われました。

以下、その講演内容ごとに区切って見出しにし、引用符に三田紀房先生の講演内容・見解、最後に僕の感想という流れで書いていきます。

インベスターZについて

インベスターZは投資を題材にした漫画

中学生の財前が、投資を通じてお金について学んでいく。

読者と一緒になって考えていこうとしている。

インベスターZは投資漫画として始まったわけですが、お金の話もちょくちょく出てきます。

毎週楽しみにしています!

漫画を書いている理由

お金儲けのため。

ビジネス。

漫画家は売れなきゃ意味がない。

連載もできない。

お金儲けのため!

テーマに恥じない気持ちのいいセリフが飛び出して、会場が一瞬どよめきました。

でもね、やっぱり漫画を描く方も楽しむ方も、その持続にはお金が必要なんだよなぁと思うわけです。売れなきゃ描きたい漫画は描き続けられないんですから。

それに、今はもう漫画もビジネスですからね。

妖怪ウォッチみたいに、クロスメディア戦略(マンガ、アニメ、ゲーム、小説、映画など、1つのコンテンツを様々な媒体で世に出すこと)を取っている作品がたくさんあります。ラブライブなんかもそうです。

お金で苦労した経験

就職したのち稼業を継いだ。

地方に大型の商業施設が進出してきて、経営難に。

資金繰りが厳しくなり、店を畳んだ。

現金収入ゼロの時代も。

その後漫画家に。

漫画家が原稿料がもらえる商売だと分かる。

自分で書いて、売っていける→一次生産者になれた。

お店を経営していたときは、誰かの作ったものを仕入れて売るから第二次生産者になる→非効率的で苦しい。

漫画にはお金を生み出すパワーがある。

人生を支えるきっかけになった。

三田紀房先生というと、「ドラゴン桜」で有名で、ずっと漫画家なんだと思っていたら全然そんなことなくて驚きました。就職して家業を継いで、それがダメになって苦しんだ末に漫画家なんて、なんと劇的な人生!

だからこそ「ドラゴン桜」(受験)や「銀のアンカー」(就活)、そして「インベスターZ」(投資)など、比較的誰にでも当てはまるテーマで描き続けてこられたのでしょう。そして、当たってきた。

お金で苦労して、何かがきっかけで変わる人って本当に強いんだなと、改めて思い知りました。

日本人はお金儲けが嫌い

日本人はお金の話を嫌う。

「(人前で)お金のために(働く)」と言えない。

不誠実に見られやすい?

お金に対してのイメージを変えたい。

とはいえ、おおっぴらに「漫画はお金儲けのため」とも言えない境遇。どこの世界も同じだなと思いましたよ。

一方でデリケートな話ですからね。お金儲けが先行して盛り上がる業界は、それに比例して邪な人間がやってきて怪しくなってしまいます。結果、文化を壊しかねないので難しいところ。

でも、そのお金に対するマイナスのイメージを変えたい、と言い放った三田紀房先生の思いにとても共感しました。

インベスターZでお金の話を書いたこと

昔は物々交換だった。

信用できない相手との物々交換は不便。

お金は信頼の証。

お金が価値を持つことで、信頼が生まれ、コミュニケーションも生まれた。

お金が人類を発展させた。

もっとたくさんの人にお金に肯定的になって欲しい。

その意味もあって、こうしてインベスターZにお金の話を盛り込んでいったわけですね。

もし、三田紀房先生がお金で苦労していなかったら、お金に肯定的になって欲しいという思いが無かったら、この漫画は生まれていなかったでしょう。実際、作者がお金好きじゃなければ、お金の歴史とその成り立ちまで描かれている漫画にはなりえなかったんじゃないかなと。

たしかに、もっとたくさんの人にお金に肯定的になって欲しいですから。

三田紀房先生への質問

三田紀房先生のお話が一旦終了したのち、すぐに会場の方からの質問タイムがスタートしました。

質問はこちらで簡潔にしています。

質問1:ベーシックインカム(最低所得保障)をお金持ちが出す仕組みを作れないか(格差問題を解決できないか)?

格差は人類の歴史的な課題であり、社会主義・資本主義でも上手くいっていない。

格差の完全な解決は不可能ではないだろうか。

ただし、昔より今の方がマシ。

身分制度が無いなど、自由があり、思い切ったこともできる。

確かに三田紀房先生の仰る通り、歴史的に見ても完全な解決はできていません。それに、ベーシックインカムもオランダで実験が始まった程度ですので、格差の問題は未だ解決不可能なんだと思います。同感です。

そして、確かに、今は身分制度がありません。

誰でも自由に会社は興せるし、結婚もできるし、スマホやPCも普通の庶民が持っていても文句を言われません。こういう面から見ると、格差って定義も難しいなと思います。

質問2:(漫画家として)稼いだお金はどうするのか?

今57歳、もうすぐ60歳だが、貧乏な年寄りにはなりたくない思いがある。

高齢化に伴い、だんだん社会から必要とされなくなるから、せめてお金を持っておきたい(必要とされなくても生きていけるように)。

現役を続けたい思いもある。

気持ちの余裕として持ち続ける。

「だんだん社会から必要とされなくなる」というのは、どこかでそういうのを見聞きしているからこそ出た言葉なんじゃないかなと思うわけです。最近だと「老害」なんて言葉が流行っているくらいですから。

お年寄りは体力的にも働くのは厳しいですから、それに伴って、できることよりできないことのほうが増えてしまいます。それなのにお金が無い貧乏な状態では、二重三重にも苦しい生活を強いられるわけです。

若いときにお金で苦労した分、お年寄りになってまであんな生活をしたくない、という思いが三田紀房先生は強いんだなと感じました。

質問3:(漫画でそんなに稼いでいるはずなのに)老後の不安は?

新しい連載(アルキメデスの大戦)が始まった。

歴史漫画を書いたことがない。

ヤンマガで挑戦できることは幸せ。

チャンスをもらった。

お金がたくさんあれば、結局幸せ。

老後の不安は金銭面ではあまりないでしょうね(;^ω^)

が、やはり漫画家ですから、生み出す作品がヒットするかどうかは不安があるのかなと。

それでも新連載というチャンスをもらったのは、やっぱり「売れてきた=儲かってきた」からこそなんじゃないかなと。最後にある「お金がたくさんあれば、結局幸せ。」というのも、それだけ積み上げてきた何か(信頼や実績)があってこそですよね。

質問4:社会的弱者についてはどう思うか?

前に漫画にしたことがある。

作品名「日陰の桜」

内容は、派遣切りに遭った男が「公ヒ会」と呼ばれる「公務員の女性と結婚してヒモになる」ことを目的にした会に入って活動する話。

弱い人はドンドン強い人に頼ればいい。一人で何とかしようとするからハードになる。

仕事が無くても生きていけた時代もあった。それは、強い人に頼っても良かった時代。

今は仕事をしていないと厳しい社会。

ニートも仕方ない。

社会的に包んであげるような何かがあったほうがいい。

これは賛否が分かれるんじゃないかと思いました。

確かにそういう時代もあって、仕事が無くても生きていけたんだと思います。先天性の障害や重い病気、どうしても五体満足の人と同じように働けない人がいて、寛容な社会だったのかもしれません。

仰るように、強い人に頼っても良い時代になれば最善かもしれませんが、それを受けての下記質問。

質問5:(質問4を受けて)それではお金持ちが納得しないのでは?

(自分は)税金を払っているけど、損している感覚はない。

自分以外の漫画家(お金持ち)もたくさん税金を払っている人がいる。

納得しない人もいるだろうが、気の持ちようではないか。

その強い人たちが大勢でもって納得できれば世の中は変わるのでしょうけど、これも先ほどの格差の話のように、完全な解決は不可能じゃないかなと。基本的に社会は、その「強い人の都合の良いようにできている」わけですので。

ただ、そういう寛容な人が増えること、寛容な考え方をすること自体は難しくないと思うんですよ。

三田紀房先生が新しい連載のチャンスをもらえたように、「強い人」が何かしらチャンスを与えるような、仕組みというか考え方みたいなもの。

質問6:インベスターZを描いた理由とタイミングについて

私立学校の取材で財政難を知った。

資産を運用して、その利回りで学校経営したらいいのではないか?

投資で一発逆転など、成功するだけの漫画は、トゲトゲしくなって失敗する。

キャラの成長がポイント。

学校という舞台は最適。

ドラゴン桜で(学校については)経験済み。

投資漫画の成功例が無い→代表作になれる。

やっぱり漫画家さんはこういうところ見てるんですね。

着想を得た後の構成とか、キャラクターの設定なんかが瞬時に浮かぶんだなぁ。

確かに、今でさえ悪そうな財前の顔つきとか出てきますもん。話の流れからみても、トゲトゲしくなっても仕方ないシーンとかありますし。

最後に

人生にはピンポイントな目標を持つこと。

自分の目的は、漫画でヒット作を生み出すこと。

お金をジャンジャン稼いでバンバン使うことは素晴らしい。

皆さんも是非。

はい!

感想:三田紀房先生はお金で苦労した快活な方だった!

やっぱり、お金で苦労した人の話ってタメになりますし、面白いし、勉強になることが多かったです!

反面、お金で苦労していない人のセリフは決まっていて、「お金が無くても幸せ」なんて言うものです。

それも仕方ないというか、教育課程でそういう話を見聞きする機会がないですからね。修学旅行で沖縄に行って戦争体験を聞くように、こういうお金で苦労した人の話も教育課程に入れるべきですよ。

さて、三田紀房先生のいいお話も聞けましたので、書籍を宣伝しますね。

インベスターZをさっそく読んでみたい方はこちらから。

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※このメッセージは1年以上前の記事(当記事最初の更新は2015年11月24日)に出るものです。最新の情報と異なる可能性がありますので、公式サイトへアクセスするか別途お調べください。