利下げ期待感と相場の楽観ムードに乗らない。勝手な期待で上がる株への雑感。
みなさんどうも楽観ムード。市場の期待感を怪しく思う@xi10jun1です。
日経平均が連日のように上がっていましたが、特に目立った材料は無いんですよ。
ただ単に市場が勝手に『年内利下げを織り込んで』上がっている、あまりに実態と乖離し過ぎている誤った値動きが原因です。
本当に米金利は年内利下げするのか?
市場が米金利の利下げを織り込んで株高になるのなら、それ相当の根拠があるはず。
例えばアメリカの各連銀総裁発言でそうした声明が出ているとか、FRBから匂わせるような発表があるとか。政策金利ですから『どっかの会社がヤバそうだ』みたいな民間レベルの話ではないですので、ある程度固い筋じゃないと。
ところが、どうもそんな感じがしません。連銀総裁やFRBにしてもインフレの見通しはいずれも高止まりのままですし、仮に利下げに言及している発言を見ても、その条件は限定的か年単位の先の話です。
なので先々に利下げが起こる可能性、それこそ年内利下げというのは現時点ではかなり難しい状態です。
まして先日のシリコンバレー銀行の破綻からクレディ・スイスの金融不安が生じても、FRBがインフレ対策を優先して利上げやその維持を表明しているんですから利下げなんて全然見通せませんよ。
それなのに市場では利下げを織り込んでいるという。意味が分かりません。
市場の株安疲れが焦りを生んでいる
アメリカが利上げに踏み切ってから1年ほど経ちますが、コロナ禍の金融緩和よりも短い時間ですら、市場は利上げ発の株安の現状に耐えられないのでしょう。
昨年のジャクソンホールから顕著ですが、とにかく利上げ鈍化期待上げからのFRB否定で下げを延々と繰り返しています。とにかく要人発言や指標発表など、その都度利上げ鈍化もとい利下げへの期待感が先行しては剥落して売られていくんです。
なんというか、とにかく株高になるならどんな小さいことでも無理やり材料化して株高にする、そんな偏屈な意思すら感じます。
実際、先月は円安を好感して日経平均が上がっていた時期がありましたが、普段ならそんな為替を材料視することは無いんですよ。よっぽど株高の好材料に飢えているとしか思えません。
まとめ:市場とFRBとのギャップが何を生むか
しかしFRBが市場の思惑に流されることは考えにくいですから、粛々とインフレ対策の利上げに取り組むでしょう。
そして市場が勝手に期待して剥落して売られていく。そんな構図がまだ続くと見ています。
ただあんまりこういうギャップが続くのは、別のリスクを生み出しそうで怖いですね。
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