投資家が儲けると非難される理由は知的労働への嫉妬
投資家が儲けたら何がいけないのでしょう?
黒田日銀総裁が追加金融緩和を決定した10月31日。日経平均は700円を超える高値をつけたわけですが、その日だけでも儲かった投資家がいたはずです。
しかし、ツイッターには、「投資家だけが儲けて庶民には関係ない」とかいうツイートがあって、正直腹抱えて笑ったものです。
投資家は儲けてはいけない?
投資をやっている人間からすると、滑稽極まりない文章です。
まず、ご存じの通り、僕たちの年金は株で運用されています。そう、日本国民でいるかぎり一億総投資家なのです。
ところが投資家というのは、どこか楽をしてお金を得ているように見えるものです。
これは何故かというと、知的労働だからです。
普通、労働と聞くと、重い荷物を持って運ぶ、お客様にサービスを提供する、営業で外回りをするといった肉体的な労働の仕事が浮かびます。
大変です。汗水流して働き、お金を稼いで生活する。
これが労働なんだ、と。
さて、一方の投資家。
投資家は知的労働になります。基本的にパソコンをカタカタと打ったり、マウスを動かしてクリックするだけです。そして、株価が上がったら大儲け。日によっては普通のサラリーマンの月収を稼ぐ人もいます。1日で。
体を動かさず、頭だけを使ってお金を得ているわけですね。
むかつく?
では、株が上がるとどういう効果があるのかを説明しましょう。
株が上がるとまず年金の運用益が増える。これはいいこと。
そして、投資家が積極的に売買するので、証券会社が手数料で儲かる。
続いて、ニーサはあるけど、株式の譲渡益や配当金にかかる税金で、国の税収が増える。
最終的に投資家が儲かれば、彼らが消費をしてくれるので、経済に良い影響を与える。
民主党政権化では1ドル79円、株価は8000円台だったわけですが、株価が上がって文句を言っている人たちはあれで良かったんですかね。
で、その儲けを得るために、投資家は信じられないくらい情報を集めます。投資先銘柄のテクニカル分析やファンダメンタルズ分析を行って、お金を増やせる銘柄を探し、自身の資金を増やそうと頭を使います。
他にも、投資先企業のビジネスモデルを勉強したり、取引先の企業についても調べ上げる。アメリカの経済指標に反応して、次の投資判断を下したりもします。
本当に頭を使います。知的労働です。
投資家ほど経済に貢献できる人もいないと思うのですが。
株で儲けている人がむかつくのは、「楽して儲けている」というように見えるからなんですが、そんなことよりもっと経済を見渡して欲しいです。
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