「報道されない!」のと同時に「我々が聞く耳を持っていない」という話
もくじ(見出しからすぐ移動できます)
「報道されない!」のはマスコミだけの責任か?
台風に限らず、何らかの事件や事象が起きると、必ずネット上で散見される『マスコミが報じない真実!』という声。 もちろんそういった事例はあって、現に野党側の不祥事、マスコミ関係者やジャーナリストによる放射能デマ問題、HPVワクチンや反ワクチン問題、謎の水装置問題などは十分に報じられているかというと疑問が残ります。 確かにマスコミに責任があるでしょう。ふてぇ野郎だ。 で、これらの話を我々がどう受け取っているかっていうと、大抵の人は無視しているわけです。 理由は単純。 つまらないから。 事実はもちろん、自分には関係のない(と思い込んでいる)情報というものに、人は残酷なまでに無関心なのです。 つまり。「我々が聞く耳を持っていない」のも報道されない一因
というわけです。 マスコミも所詮は営利目的の民間企業。 数字を取らなければ、利益を得られず潰れてしまう。 じゃあ利益を得られるのは何だという話になれば、当然みんなが気になること、とりわけ感情(喜怒哀楽)に訴える情報になる。- 驚愕の真実を謳うバラエティー
- イケメンや美女の出てくるドラマ
- 庶民を虐げる政府、的な作りのニュース
- 非日常やファンタジーでいっぱいのアニメ
- 野球選手やマグロ漁船、警察組織のドキュメンタリー
人は感情で動くとはどういうことか?
冒頭で書いた『マスコミが報じない真実!』という文章、個人的には非常によく感情を揺さぶれる言葉だと思っています。 ここに隠れている文脈は、『マスコミにとって都合が悪いために世の中に報じられていない、可哀想な(あるいは世間が怒るべき)何か』です。同時に『報道機関なのに報じない=やましいことを隠した組織的行為』という、政権同様にマスコミを敵視できる効果もあるほか、『価値ある真実はここにあるのでは?』というワクワク感まで閲覧者に演出できます。 こんなに短い文章なのに、分解すると膨大な意味が含まれているんです。 なので情報を世の中に広めるには、こうした感情を揺さぶる言葉も一緒に添えなければなりません。 例えば、100円のおにぎりをそのまま売っても売れないけれど、『悪魔のおにぎり』なんて名前を付けただけで売れてしまいます。もちろん『美味しい』という事実があってこそですが、これは『悪魔』という言葉が感情を揺さぶるからです。 事実が事実として広まらないのは、感情という味付け、要は塩コショウがなくて素材の味過ぎるのが原因。味のない料理は食べられたもんじゃないのに、『ほれ、事実だ!食え!』って言われたって誰も食べたくありませんよね。 余談ですが、事実でも広がりやすいのが誰かの偉業です。金メダルやノーベル賞などは、驚きを持って伝えることができる(=数字が取れる)から報じられます。 もちろん塩コショウや唐辛子、マヨネーズのつけすぎで味覚障害を起こしてはいけません。が、そういった健康被害を引き起こしているのが、昨今のインチキジャーナリストやポンコツ記者たち。 普段から『政権を監視する!』『知られざる真実がある(→『疑惑は深まった』などと言いだす)!』『数字のある画を撮る!』などという化学調味料ドバドバの味付けしか食べていないので、言うなれば味覚障害者になっています。 そんな味覚障害者の作る、デマ、ミスリード、フェイクニュースにまみれたジャンクフードな情報が健康に良いわけがありません。 でも、そんなジャンクフードでも喜んで食べてしまう人たちが世の中にはいます。人はそもそもインフルエンサーの言うことしか聞かない生き物
意識高い系がよく言いますよね。 『何を言ったかより誰が言ったか。』って。 その通り。 人はインフルエンサー(著名人や有名人)や社会的信頼のあるものの言うことしか聞かない生き物です。- 親が言った
- 先生が言った
- 上司が言った
- 医者が言った
- 記者が言った
- 有名人が言った
- YouTuberが言った
- 政府関係者が言った
- ジャーナリストが言った
自分が情報の正誤や善悪を判断しなくても信じていればいい人
だからみんなインフルエンサーの言うことしか聞かないわけです。 だって『自分がその情報の正誤や善悪を判断しなくていい=楽ができる』から。『この人が言うんだからそうなんだろう』とは、裏を返せば『自分が手を煩わせて確かめなくてもいい』という免罪符なんです。 例えば、有名人が詐欺的なビジネスやインチキなダイエット・美容法に用いられやすいのは、どんなものも信頼のおける何かに変えられるから。 有名人が使っている→この情報の信頼性を担保しているのは彼らの信用→つなりあなたは何も疑わなくていい、というメッセージなわけです。 当然、『有名人を使っている=何らかの裏があると思え』と一律には言えません。テレビCMなどの一般的な広告でも有名人は使われていますし、それらは通常、審査や検証、反社チェックが行われていてルールも厳しく設けられています(はず)。 僕が言いたいのは、インフルエンサーの言うことなら何でも信じちゃうようでは、この情報化社会では危険だということです。言い換えれば、無名の言うことは聞くに値しない、なんて考えが最も損します。 『何を言ったかより誰が言ったか』とは情報を提供する側が目指す理想の状態のことであって、受け手側のことではありません。誰が何を言おうと、真実はどれか、本質は何か、事実はどうなっているか、自分の意志で見極め判断しなければ価値ある情報は得られないんです。 とはいえ、自分で考える、検証する、確かめる、判断するなんて面倒な作業でしょう。現実的ではないこともあります。 でもこれを怠っている人が、詐欺、反ワクチン、有名人の映るインチキ美容法に引っかかっているんです。 するとどうなるかというと、- お金を失う
- 友人関係の崩壊
- 社会的信用の失墜
- 子供が死ぬ(最悪の事態)
まとめ:情弱には自ら知ろうとしない人も含まれる
マスコミが報じないのか、それとも我々が聞く耳を持っていないのか。 ネットの『マスコミが報じない真実』と同じくらい、『世間が聞かない(つまらないからと無視している)真実』もあるはずです。 そして『もし誤った情報を広げたら炎上して信用を失うのだから、この人はそんなことしないだろう。』『自分がその情報の正誤や善悪を判断しなくていい=楽ができる』からと、インフルエンサーの言うことばかり聞いてホイホイ信じていませんか? 事実は確かに退屈です。味付けがなければ食べられたもんじゃないかもしれないけれど、野菜のように生きるのに必要な栄養が含まれています。有名じゃない、面白くない。そんなことで本来得るべき情報を無視していたら頭の中が偏ります。 もちろんデマやミスリード、フェイクニュースもあるから見極めるのは難しいかもしれない。けれど、知ろうとすることを止めてしまったら、今度は自分が知って欲しいことも知られなくなってしまいます。 あまり好きな言葉ではありませんが、そんな人も情弱なのではないでしょうか? というわけで、台風19号に関する報道やネットの動きを見ての感想でした。 さて、その台風19号の被害に対する募金などが始まっているので、リンクを貼っておきましょう。 →令和元年台風19号緊急災害支援募金(Yahoo!基金) – Yahoo!ネット募金 それとも。有名人に言われないと動けませんか?僕らみたいな立場の人たちは、寄付のことをどんどん公開した方がいいんです。災害への認知度、そして支援の輪が広げるために。
アメリカに長く住んでいますが、ハリウッドでは普通のことです。
みんなで支援の輪を広げよう!#YOSHIKI 台風被災者支援1000万円..https://t.co/knbHE81b6s— Yoshiki (@YoshikiOfficial) October 18, 2019
~注目:M&Aマッチングサービス~
現在、景況感の悪化に伴い、M&Aマッチングサービスで事業やサービス、メディアを売却する動きが出ています。下記記事に詳細をまとめましたので、資金繰りの案としてご検討ください。
→[2020年最新版]事業や資産の売却(資金繰り)に使えるM&A(事業継承)マッチングサービスまとめ
スポンサーリンク
当ブログのスポンサー