選挙ということで世代の格差を眺める。若者の意見の通し方も変わるんでは?
こういう記事も悪くないですよね。本日は期日前投票に行ってきました。
1票の格差って毎日くらいニュースになっていますが、一向に是正されないのがもどかしい。
というより、国会議員にやる気が無いもんね。なぜって、利益にならないからですよ。自分たちの利益にならない(=無駄な仕事)は基本的にしない。
1票の格差問題
1票の格差はご存知の通り。選挙区によって有権者の数が違うことによる、1票の価値の差です。
例えば、都会の選挙区Aは有権者が50万人、一方地方の選挙区Bは有権者が20万人。どちらの選挙区でも当選人数が同じなら、その格差は2.5倍。選挙の基本は1人1票だから、この2.5倍という数字が意味するのは、1人2.5票持っているということになる。あ、選挙区Bが、1人2.5票持っているということね。
こういう国政選挙では都会と地方の格差はどうしても生じてしまうものなので、完全に平等にすることは不可能だそう。でも2倍以上、つまり1人2票に相当する格差は無くそうよ!という主張が、今ニュースになっているわけです。
[悲報]若者の意見は通らない
さて、僕が見ているのは世代間の格差です。若者も投票に行こう!という呼びかけをよく見ますが、実際その若者ってどのくらいいるのでしょうか?
総務省統計局が出している2014年11月現在の人口推計(→http://www.stat.go.jp/data/jinsui/pdf/201411.pdf)から、まずは選挙権を持つ年代別の人口を出してみます。
20代:約1,287万人
30代:約1,609万人
40代:約1,843万人
50代:約1,544万人
60代:約1,812万人
70代:約1,422万人
80代:約795万人
90代:約167万人
100代:約6万人
総計:10,485万人
で、ここに前回の衆院選の投票率(→総務省|国政選挙の年代別投票率の推移について)をかけてみます。
年代:年代の総人口(万人)×投票率(%)=投票数(万人)→影響力
20代:約1,287万人×37.89%=約487.6万人→約7.8%
30代:約1,609万人×50.10%=約806.1万人→約13.0%
40代:約1,843万人×59.38%=約1094.3万人→約17.6%
50代:約1,544万人×68.02%=約1050.2万人→約16.7%
60代:約1,812万人×74.93%=約1357.7万人→約21.8%
70代以上:約2,390万人×63.30%=約1505.7万人→約24.2%
総計:10,485万人×59.32%=約6219.7万人
これいろいろ書きたいことたくさんあるのですが、まず、細かい数字の誤差は勘弁してください。それから70代以上とまとめてあるのは、上のリンク先でそのように表記されているため、便宜上まとめました。あと、何をもって若者かということですが、ここでは20代30代を「若者」、40代50代を「中年」、60代70代以上を「高齢者」のくくりとしてみたいと思います。
はじめに、20代は全員総出で投票しても、なんと60代の投票数に敵わないんですよ!投票数で比べても約2.7倍の格差がありますし、30代の投票数と足して「若者」全体(1293.7万人)と比べても約64万人及ばない。まして「高齢者」のくくりと比べるなんて書くまでもない・・・。
影響力というのは、年代別の投票数/全体の投票数で出してみました。これは要するに政治に対する発言力ともいえます。ほら、株でも「発行済株式総数の何%を持っていたら経営に対する発言力が・・・」とか出てきますよね。選挙にはそういうのは無いですが、政治に関わるという意味では、全体から見た投票数による影響力って大事かなと。
これだけ見ても、20代の影響力が他の年代に比べていかに小さいかですよ。「人口が少ないからと言い訳するな」と言われそうですが、こうして数字に出すと言い訳がどうのこうのという問題ではないような気がします。
ぼ、僕らにはクラウドファンディングがあるぅ('Д’)
どうしようね。20代30代はどう頑張っても政治を動かせないのでしょうか?
ここまで書いてきて絶望したところに、ふと思いついたものがありました。
クラウドファンディングがあるじゃないか!と。
例えば。
「俺が国を良くするために政治家になるぜ!みんなオレっちについてこい!」という人物が出てきたとします。漫画「クニミツの政」(←知ってます?)の主人公みたいな人物だと思って下さい。
漫画だとこの後の展開としては、「供託金はどうするの?選挙カーは?事務所は?ビラは?」と、頭のいいヒロインの女の子が出てきて、お金も知識も人脈もない主人公を絶望させるんですね。で、今まではお金も知識も人脈も無い状態から、主人公が必死で働いて知識やお金を貯めて、幾多の困難を乗り越え様々な経験を通して仲間を集め、選挙を戦っていく、という定番のコースとなります。
「クニミツの政」の主人公は政治家の秘書として採用されますが、実際政治家になる人も議員秘書や地方の議会議員として活躍し、知識を得たり人脈を作るそうです。他にも、どこかの政党の職員として働いたり、政治塾に入ったりするとか。
さて前置きが長くなりましたが、こういう人たちでもいざ選挙で立候補するとなると、かなりのお金がかかるわけです。有名な供託金だけでも、国政選挙で小選挙区なら300万円かかります。先ほどの頭のいいヒロインの女の子が言ってた、選挙に欠かせない道具も用意しないといけないですから、軽く見積もっても1千万円くらいはかかるんじゃないですかね。もっとかな。
そこでやっと登場するのがクラウドファンディングです。2014年の2月に行われた東京都知事選挙で、家入一真さんがクラウドファンディング→【日本初】クラウドファンディングで選挙に立候補!ぼくらの力で政治の常識をひっくり返そう!! | クラウドファンディングサイト – ShootingStar(シューティングスター)で資金を集めましたよね。それで選挙を戦ったというか、「資金面では戦うことが容易になった」というのが証明されたんじゃないかなと僕は考えています。
そしてこのクラウドファンディングであれば、応援したい人に自由に資金提供ができるので、格差という概念は無くなるような気がします。勿論、実際の票の格差が問題なわけですけど、少なくとも意思表示の選択肢は増えたのではないでしょうか?都知事選というその都市の市民にしか関係のないような選挙でも、家入一真さんを応援したいと思う全国の人がクラウドファンディングで資金を提供したということは、選挙区の枠を越えられる時代になったということかなと思います。
ところで、今回の衆議院選挙でクラウドファンディングで資金を集めている人っているのかな?
~注目:M&Aマッチングサービス~
現在、景況感の悪化に伴い、M&Aマッチングサービスで事業やサービス、メディアを売却する動きが出ています。下記記事に詳細をまとめましたので、資金繰りの案としてご検討ください。
→[2020年最新版]事業や資産の売却(資金繰り)に使えるM&A(事業継承)マッチングサービスまとめ
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