ダークパターン問題と無料で見られるコンテンツの限界
皆さんどうもダークパターン。この問題の根の深さをよく知る系男子の@xi10jun1です。
最近ダークパターンという言葉が聞かれるようになりました。
簡単に言うと、主にネット上でユーザー(顧客)をだます行為およびユーザーインターフェースの総称ですが、これにはそうならざるを得ない業界構造の問題もあります。
ダークパターン問題の本質は無料のコンテンツというビジネスモデル
例えば、YouTubeも、テレビも、動画アプリも、SNSも、このブログもそうですが、今は無料で見られるコンテンツというのが世の中にあふれています。
そして、この無料で見られるコンテンツには必ず広告が存在します。広告収入を得ることでメディア運営が継続でき、コンテンツが無料で消費できるわけですね。
しかしそのためには、広告を出している広告主に利益がなければなりません。そりゃそうです。効果の無い広告にお金を出すわけにはいきませんし、メディア運営をしている人たちにしてみれば『効果がないから』と広告主に逃げられたら収入が途絶えますから死活問題です。
逆に有料のコンテンツも然りです。買ってくれる人がいなければ、サブスクなら毎月契約してくれる人がいなければビジネスになりません。こちらもこちらで死活問題なのです。
そうやって彼らが行きついたのが、ダークパターンです。
あからさまなダークパターンは既に廃れ今はマイルドダークパターン状態
ダークパターンという言葉が生まれたのが約10年くらい前ですが、当時は情報の閲覧に個人情報の入力を迫ったり、ネットショッピングのカート機能の中に勝手に商品を入れたり、かなり悪質性の高いものが主流でした。
しかし再度話題になったダークパターンという言葉とその事例を調べる限り、悪質性という意味ではやや低下したものの、性質としてはユーザーに『○○させよう』あるいは『○○させない』という裁量権の侵害とも表する例が見て取れます。
日経新聞の記事では、Amazonプライムの解約がしにくいのではないか?とする声が出ていることを紹介しています。
「違法なダークパターンの疑いがある」。政府系のノルウェー消費者評議会は1月、米アマゾン・ドット・コムの有料サービス「アマゾンプライム」に関し、解約が困難で消費者の利益を損ねると指摘。ノルウェー消費者庁に調査を促した。
これこそまさに『○○させない』というわけですね。
そしてこの『退会させない』とするダークパターンは、国内外でよく見られるやり方のようです。解約手続きが面倒であることで、『まぁいいか』と意欲を削いで契約を継続してもらうわけですが、とはいえ、同じようなことはマスコミ業界にもあるので日経新聞はそこにもちゃんと突っ込んでくださいね。
ていうか、ネットで商売をする人達全員が、このダークパターンに何らかの形で関わっていると言っていいんじゃないですかね?全員同罪じゃない?
僕の携わるアフィリエイト業界は言うに及ばず。
『クリック率の高いボタンの色』=『購入しやすい』と見なしてこれまでABテストをしてきましたが、それは本当にユーザーのためになっているのか?って話です。
あるいは広告の位置も単に『成果が高い』からと設置しているはずですが、その実、『ユーザーが誤ってクリックするのをワンチャン狙い』みたいに、ユーザーの迷惑になっている可能性があるとは思いませんか?
まとめ:ダークパターン問題をどう解決するか
ダークパターン問題が難しいのは、ビジネスモデルとのバッティングになる点です。
かつての悪質性が高い頃に比べ、今は『ユーザーの行動意欲をちょっと削ぐ、操作する、ためらわせる』といったマイルドダークパターンが横行しているように感じます。
しかし一方で、ユーザーファーストのあまりメディアが続けられないのも問題です。情報が届けられなくなったら、困るのは運営者側もそうですしユーザーもですからね。
この解決方法が提示されるのはもう少し先とは思いますが、日経新聞の記事のように、既に消費者庁が動き出しているので近いうちに改善が進むはずです。
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