『最新《業界の常識》よくわかる旅行業界』レビュー!21世紀の基幹産業『旅行業界』の課題とは?

2017年4月30日ライフハック,

みなさんどうも、トラベラー!一人旅が大好きな@xi10jun1です。

前回、染谷昌利さんのオンラインサロン『ギガ盛りブログ飯』を経由して、日本実業出版社様の『最新《業界の常識》よくわかる石油業界』を献本していただきました。

普段知りえない石油業界のことがボリュームたっぷりで学べ、大変参考になりました。なので今回は、同出版社様の次なる書籍『最新《業界の常識》よくわかる旅行業界』という本を献本していただきました。

21世紀の基幹産業と呼ばれる『旅行業界』。どんな業界で、何が課題で、これからどうなっていくのでしょうか?

『最新《業界の常識》よくわかる旅行業界』概要

まずは本の概要を紹介します。

『最新《業界の常識》よくわかる旅行業界』は、橋本亮一(はしもとりょういち)氏著作の、株式会社日本実業出版社が発行している本です。

同氏は(株)ブルームアンドグローの代表取締役のほか、神戸女子大学国際教養学科非常勤講師として観光論を、日本経済大学神戸三宮キャンパス非常勤講師として現代ツーリズム論を、それぞれ歴任されている旅行や観光に精通した方です。

(株)ブルームアンドグローはこちら。

http://www.bloom-grow.jp/top.html

書籍は2009年に初版が出ており、今回は2017年4月1日発行の最新第2版でございます。

全体レビュー:観光・旅行業界がビジネスモデルの視点から分かる1冊

一口に旅行業界と言っても、その業態は様々。移動手段としてのバスや旅客機、ホテルや旅館などの宿泊施設、ツアーを企画運営する会社、販売代理店などなど。

それら各々のビジネスモデルや商習慣、歴史、課題といった面を、1つ1つ丁寧に解説してくれている本です。

旅行業界は消費者ニーズの移り変わりが激しい業界です。これまで消費者がどのような旅行を求め、それに対して業界内でどのような変化が起きたか、あるいは各企業がどのような戦略を取り、どうなったのか、といったことを非常に明確に知ることができます。

良い点1:きめ細かな業界分析と課題の『見える化』

単なる業界の勢力図だけにとどまらず、各企業のビジネスモデル、強み、弱み、課題が『見える化』されていて、非業界人の僕でも理解しながら読み進められました。

特にB to B(航空会社と旅行会社)とB to C(旅行会社と旅行者・顧客)の両面から論じられてるので、より深く、シナジー的に業界を理解できます。

良い点2:最新のトレンドも押さえている

民泊やAirbnbのみならず、最近始まったプレミアムフライデーなど、最新の情報も盛り込まれているので、直近のトレンドも踏まえながら読むことができます。

消費者のニーズが団体旅行から個人旅行に移り変わっている昨今、そのニーズを各企業がどのようにくみ取って商品にしたり、料金に反映させているのか。そのあたりを実際の旅行商品を見ながら、考えを巡らせるなどすると面白いと思います。

残念な点1:お得な旅行情報は無い

いわゆる「この時期に予約するとお得!」といった、消費者にとって有利な情報というのはあまり見受けられません。

例えば「こんな旅行会社に要注意。理由は○○で利益が出なくなるため、××で△△してしまうからこうなるのだ。」といったような、ビジネスモデルや商習慣に則した情報があると、より身近になったのかなと。

どちらかというとビジネス寄りの本なので、その点は致し方ありませんね。

残念な点2:業界の持つ課題に対する筆者独自の見解や解決策も欲しかった

本書でよく述べられていたのは、インターネットによるビジネスモデルの変革を求められているであろう、既存企業に対する懸念でした。

2017年4月27日、旅行会社の「近畿日本ツーリスト」を傘下に持つ「KNT-CTホールディングス」が、今年3月期の決算で2期連続の最終赤字になる見通しを発表しています。原因は、予約システムの導入に伴うコストを、売り上げで回収できなかったためとされています。

実はこれと同じことが、本書で明記されています。

インターネット営業部門の最大の課題は、投資額に見合った利益が確保できるかどうかだ。インターネットでの販売は人件費が大幅に削減できるため、運営費を劇的に減少させることができる。しかし、そこに至るまでの開発費用が膨大であり、いつまでに費用を回収する予定で、どれだけの投資をするかという判断が重要だ。

引用元:最新《業界の常識》よくわかる旅行業界 p101より

解決策としてアフィリエイトについても述べられていますが、民泊やUber、最近では豪華なカプセルホテルなども登場している昨今、これからもっと旅行業界は変革していきます。

旅行業界に精通した筆者が今どのようにお考えなのか、その点ももっと本書で伺えればなと感じました。

まとめ:旅行業界は課題山積だがビジネスチャンスは多い

民泊のみならず、これから東京オリンピックやカジノの建設など、話題性にあふれる日本。その日本において欠かせない産業が旅行業界ですが、本書を読む限り、ネットや商習慣といった面で課題山積といった様相です。

ただ裏を返せば、それだけビジネスチャンスも生まれやすいということですけどね。特に非旅行業界からのアプローチを期待したいところ。

その意味でも、本書は旅行業界(バスガイド、運転手、宿泊施設の従業員、民泊の運営など)を目指す学生さん、あるいは旅行業界に投資している投資家さんにオススメできる本です。

内容はかなり濃いので、読み応えは十分ですよ!

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※このメッセージは1年以上前の記事(当記事最初の更新は2017年4月30日)に出るものです。最新の情報と異なる可能性がありますので、公式サイトへアクセスするか別途お調べください。

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