『カルビーお客様相談室 クレーム客をファンに変える仕組み』レビュー!今カスタマーサービスに求められていることとは?

2017年11月6日ブログ,ライフハック

みなさんどうもカスタマーサービス!事業を始めてからお問い合わせすることが増えた@xi10jun1です。

前回、染谷昌利さんのオンラインサロン『ギガ盛りブログ飯』を経由して、ソーテック社様の『世界一やさしい日経225オプション取引の教科書1年生』を献本していただきました。

今回は日本実業出版社様より、お客様対応をテーマにしたちょっと珍しい本『カルビーお客様相談室 クレーム客をファンに変える仕組み』を献本していただきましたので、レビューしていきたいと思います。

『カルビーお客様相談室 クレーム客をファンに変える仕組み』概要

まずは書籍の概要から。

  • 著者:カルビーお客様相談室
  • 出版社:日本実業出版社
  • 出版日:2017年10月19日

こういった企業の相談窓口(カスタマーサポート)をテーマにした書籍って珍しいですよね。普通は経営者の『The 経営哲学』みたいな、ちょっと堅い本が出るじゃないですか。

それに企業の相談窓口って、『お客様のクレームを受け付ける以外にどんな仕事があるの?』『お客様のために本当に動いてくれているの?』とか気になりません?

なのでそのあたりの詳しい話が知りたくて、今回この本を読んでみました。

書籍全体レビュー:カルビーが売れ続ける納得の理由がちりばめられている

まずカルビーのお客様相談室は、想像以上に緻密な仕事をされているんだなというのが第一印象でした。『そこまでやるのか!』と、思わずうなってしまう話が満載です。

なので本書の内容、会社によっては社外秘にもなり得るようにも思えます。

それでもこの本を発売したのは、想定読者には同業他社だけではなく、お客様も含まれているからなのかもしれません。『お客様のために可能な限り情報提供を』、というわけですね。

なるほど、カルビーが売れ続けるわけだ。

良かった点:お客様の声を現場に届け実現する姿勢とスピード感

本書の中で特に面白かったのが、お客様からの声をどう現場に届け、商品に反映させていくかの話でした。

あえてイジワルな表現をしますが、正直、普通の会社ってお客様の声を本当に聞いてはいないですよね?

いろいろ理由はあるでしょう。実現にはコストがかかる、時間がかかる、費用対効果が望めない、関係各所での関心度に差があり扱われ方が違う、など。

たった1通1件の要望にでも、真摯に向き合い、現場に伝え、改善を実現し、お客様に喜んでもらう。それを実現している会社が、一体何を考え行動し、どうやって実現しているか。その様子やノウハウがうかがい知れたのが、本書からの最大の収穫でした。

あとはSNS対応ですね。

スピードをもって対応するにあたり、SNSの活用は必須の要素です。運用はもちろん、コンテンツの内製化や、SNSにおける炎上リスクとどう向き合うか、このあたりの話も興味深い内容でした。

残念だった点:自己を犠牲にしない「お客様第一」への取り組みも知りたかった

今の時代は商品の良さだけではなく、企業としての善さも求められています。

同じお客様第一を掲げたいい商品を作る会社でも、違法な労働や不正な取引を行う、いわゆる『ブラック企業』だと信用が落ちます。売り上げも落ち、株価も落ち、優秀な人材も集まらず、企業にとってマイナスでしかないことは過去の事例で証明されています。

お客様第一は素晴らしいのですが、一方で過剰品質やブラック企業に陥りやすいという点についても、警鐘があると良かったのかなと。誰かの犠牲で成り立つ顧客満足が、本当の意味で「お客様第一」ではないですから。

いかに自己を犠牲にしないで、なおかつお客様に喜んでもらうか。そんなバランスの取り方についても、言及があると嬉しかったですね。

まとめ:企業の真価が包括的に問われる時代

ちょっと意外だったのは、カルビーのコミュニケーター(カルビーではカスタマーサポートのことをこう呼ぶ)が、お客様対応よりも社内の関係各所が動いてくれないことのほうにストレスを感じていたという話。

あるあるかもしれませんが、ここが「お客様第一」を掲げる企業が問われている真価なんだと思います。

クレーム、苦情、相談、提案のなかで、「あ、私の声が反映された!」「ちゃんと対応してくれた!」という顧客体験をどれだけもたらせるか。そしてそのために、企業の相談窓口ができることは一体何か?『カルビーお客様相談室 クレーム客をファンに変える仕組み』には、その実現のための手がかりがびっしりと書かれています。

そしてその意味でも、全ての社員が企業の窓口になり得ます。カスタマーサポートでなくとも、働く人全員にこの本はオススメしたいです。

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※このメッセージは1年以上前の記事(当記事最初の更新は2017年11月6日)に出るものです。最新の情報と異なる可能性がありますので、公式サイトへアクセスするか別途お調べください。

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