じげん(3679)運営バーティカルメディアサイトの検索順位を調査!リブセンスとの違いとは?
どうも!タルタルソースにハマっている@xi10jun1です!
今回はですね、昨日書いた四季報監視銘柄のうち、現在マザーズ上場の企業「じげん」について書いていきたいと思います。
リブセンスとはどう違うのでしょうか?
株式会社じげんについて
まずは、じげんについて簡単に。
決算短信参照:http://ir.zigexn.co.jp/pdf/library/results/FY2015.pdf
じげんの事業内容は、ライフメディアプラットフォーム事業。
正社員・派遣・アルバイトなどの求人情報サイトを主な柱とし、その他、自動車・住宅・結婚・旅行・太陽光などをテーマにしたバーティカルメディア運営(後述)を主に行っています。
ライフスタイルをテーマにしたwebサイトの運営とか、サービスを行っている企業ですね。
そのほか、ポイントがたまるサービス「じげんスタンプ」、証券会社「よじげん証券」の運営(まだ本格的な運営に至っていない?)などのサービスを行うそう。
直近の業績は次のようになっています。
2015年3月期決算(百万円)
- 売上高:3,116
- 営業利益:1,211
- 経常利益:1,236
- 当期利益:685
※なお、2016年3月期決算予想(百万円)は次のようになっています。
- 売上高:4,450
- 営業利益:1,560
- 経常利益:1,540
- 当期利益:847
達成できるのかねぇ・・・。
リブセンスに見るメディア運営を行う企業のリスクとは?
さて、ここでリブセンスが出てきます。
なんでリブセンス?
2014年5月リブセンス株暴落
昨年の5月16日、リブセンスの株価がストップ安の786円まで暴落しました。前日に発表された、2014年12月期第1四半期(1~3月期)決算があまりに悪かったため。
原因は、広告宣伝費の増加。
同社運営サイトの検索順位が芳しくないことから、広告費をかけたんですね。
当時は、グーグルの検索エンジンのアルゴリズムが頻繁に変更になっていました。同社運営サイト「ジョブセンス」は、ペンギンアップデート(※1)やパンダアップデート(※2)によってペナルティを受けたのでは?と話題になったのです。
※1※2:ともにグーグルの行う検索エンジンのアルゴリズム変更の名称
ちなみに、現在ジョブセンスはどうなっているのでしょう?
あら~(´・ω・`)
こういう結果からかどうかは不明ですが、ジョブセンスはリスティング広告で見かけますね。
※こういう検索結果に表示される広告を、リスティング広告と呼びます。
このように、自社でメディアを運営する企業はグーグルへの依存度が高く、リスティング広告などの広告費がかかりがちになることがあります。これがリスクです。
さて、少し長くなりましたが、じゃあ「じげん」の運営サイトはどうなの?って話です。
じげんがメインで運営しているサイトの検索順位一覧(2015/6/16現在)
じげんが運営メインで運営しているサイトは次の通りです。
「アルバイトEX」
「転職EX」
「派遣EX」
「看護師求人EX」
「薬剤師求人EX」
「賃貸SMOCCA! -ex」
「住宅購入EX」
「自動車EX」
「引越し見積もりEX」
「プロバイダーEX」
「太陽光発電EX」
「婚活EX」
「旅行EX」
「リジョブ」
引用元:2015年決算短信→http://ir.zigexn.co.jp/pdf/library/results/FY2015.pdf
順位検索にはこのサイトを使いました。
検索結果はグーグルの順位で、100位以下は圏外です。
ただ、各サイトが何の検索で狙っているのか正確にはこちらでは分かりません。
なので、サイトのテーマで考えるとこのキーワードかな?というのを選んだり、各サイトにアクセスして、右クリック→ソースを表示から、meta keywordsに明記されている言葉などから抽出してみたりしました。
※以下の検索順位の結果は2015/6/16日現在の順位です。
転職EX
「転職」13位
「転職 求人」圏外
「転職 正社員」圏外
「転職 派遣」圏外
「転職 仕事」圏外
アルバイトEX
「アルバイト」10位
「アルバイト 求人」22位
「アルバイト 仕事」圏外
「アルバイト 情報」90位
「アルバイト 転職」17位
派遣EX
「派遣」17位
「派遣 求人」圏外
「派遣 正社員」圏外
「派遣 転職」圏外
「派遣 仕事」91位
看護師求人EX
「看護師」圏外
「准看護師」圏外
「看護師 求人」22位
「准看護師 求人」71位
「看護師 転職」19位
「准看護師 転職」87位
薬剤師求人EX
「薬剤師」圏外
「薬剤師 求人」25位
「薬剤師 転職」24位
「薬剤師 募集」圏外
「薬剤師 病院」圏外
賃貸SMOCCA! -ex
「賃貸」圏外
「賃貸 マンション」47位
「賃貸 アパート」60位
「賃貸 一戸建て」圏外
「賃貸 部屋探し」34位
住宅購入EX
「住宅」圏外
「住宅 購入」84位
「住宅 不動産」圏外
「住宅 不動産 購入」圏外
「住宅 中古」圏外
自動車EX
「中古車」13位
「中古車 販売」22位
「中古車 情報」7位
「中古バイク」圏外
「自動車保険」圏外
「自動車 買取」20位
引越し見積もりEX
「引っ越し」圏外
「引っ越し 見積もり」72位
「単身引越し」圏外
「引っ越し 比較」92位
「引っ越し 料金」圏外
プロバイダーEX
「プロバイダー」88位
「プロバイダー 比較」39位
「プロバイダー 乗り換え」92位
「プロバイダー 料金」圏外
「プロバイダー 契約」3位
太陽光発電EX
「太陽光発電」圏外
「太陽光発電 住宅用」圏外
「太陽光発電 ソーラーパネル」圏外
「太陽光発電 補助金」圏外
「太陽光発電 見積もり」圏外
婚活EX
「婚活」圏外
「婚活 結婚相談所」圏外
「婚活 口コミ」圏外
「婚活 評判」圏外
「婚活 支援」圏外
旅行EX
「旅行」圏外
「旅行 国内ツアー」圏外
「旅行 国内ホテル」圏外
「旅行 比較」17位
「旅行 格安ツアー」85位
リジョブ
「美容」圏外
「リラクゼーション」54位
「美容 転職」2位
「リラクゼーション 転職」1位
「美容 求人」1位
「リラクゼーション 求人」1位
順位の感想
ざっと見た感じ、全体的にそれほど検索順位は高くないんですよね。
転職系はマイナビ、エン・ジャパン、リクナビなどの関連サイトが上位を独占していて、入り込めそうにない印象でした。どうも転職系は競争が激しいですねぇ。
リジョブの順位が高いですが、元々じげんが去年買収した企業が運営していたサイトです。
もし「○○EX」の各サイトが、グーグルのアルゴリズム変更によって上位表示されなくなった→収益ダウン、なんてことになると怖いわけです。
まんまリブセンスと同じ道を辿るなんてことも・・・。
厳密にはリブセンスとじげんの事業モデルは違う
ところが、リブセンスとじげん事業モデルは、厳密には少し違います。
リブセンスは、自社メディアでのSEO集客をメインにした成功報酬型の人材ビジネス。一方じげんは、バーティカルメディア(特化型のサイトのこと。ここでは「○○EX」シリーズを指す)運営をメインにした顧客獲得ビジネスです。
一方で転職EXはリクナビNEXTなどと提携して情報を流してもらい、ユーザーを各サイトに送客できれば収益が立つモデルである。営業が必要となるのは各サイトとの提携時くらいであり、サイト上で集客さえできれば営業マンを抱えない分、既存の転職サイトよりも利益率が上がりやすい。
引用元:人気沸騰のじげん、利益率5割超えの秘密 | スタートアップのビジネスモデル | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
つまり、バーティカルメディアたる「○○EX」で獲得した顧客を、自サイトで掲載しているメディアに送客し、1顧客あたりいくらでお金を受け取る、という方法で収益を上げているわけですね。
結局SEOが重要なのは同じですが、一般的な転職サイトなどに比べると人件費がかからず、その分広告費を増やすことができるのが強みなのかもしれません。
無論、各サイトの検索順位が上がることもあるでしょうから、これからも売上高営業利益率が高くなる可能性もあるわけですね。
まとめ:高収益体質の出遅れ銘柄「じげん」
決算短信で明記されていた数多くの事業リスクは、良く言えばリスクが明確で丁寧、悪く言えば顕在化しているリスクが多い、ということになります。
いくら一般的な転職サイトなどに比べて人件費がかからないとはいえ、
前期比約1.26倍の広告費ドーン!
自己資本比率を48.3%も押し下げる短期借入金ドカッ!
は、ちょっと心配ですね・・・。
様々なサイトを運営していますが、いわゆるキラーコンテンツがあるわけじゃないですから。
とはいえ、8期連続増収増益は素晴らしい業績ですし、四季報監視銘柄のスクリーニングの中では、「出遅れ銘柄」という意味で注目株。
2015年2月ごろに底を打った後、横ばいの状態がつづいていました。しかし、本日の前日比+41円の上げ幅で、上昇トレンドになりそうな気がします。
当面の目標は、年高の777円ですが、これを超えてくると面白くなりそう(∩´∀`)∩
追記:
ちなみに現在アルバイトEXからアルバイトが決まると、なんとお祝い金で最大4万円!がもらえる可能性があるようなんです。
やべぇな!4万円なんてまさにバイト代と同じくらいじゃん!
いいなぁ・・・。なんで僕が学生時代のときにこういうの出てこないかね・・・。
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