ジュニアNISA(二ーサ)で検討したい3つのポイント。中長期保有、配当金、株主優待が狙える銘柄を紹介
どうも!NISA枠が微妙に余った@xi10jun1です。
今年から、ジュニアNISA(二ーサ)が開始されました!
従来のNISAより非課税枠が小さいものの、子供の将来(教育資金)を見越した資産形成や、贈与税の基礎控除の範囲内(年間110万円)で資産を移動できるため、相続対策としても注目されています。
今回はこのジュニアNISA(二ーサ)を活用するにあたり、どんなことに注目して銘柄を買えば良いかを書いていきたいと思います。
NISAとジュニアNISA(二ーサ)の違い
まずはNISAとジュニアNISA(二ーサ)の違いについてです。
概要 | ジュニアNISA(二ーサ) | NISA |
---|---|---|
年齢制限 | 0~19歳 | 20歳以上 |
非課税枠 | 80万円 | 120万円 |
非課税期間 | 5年 | 5年 |
審査方法 | マイナンバー | 運転免許証や住民票 |
取引の主体 | 親権者 | 本人 |
取引できる商品 | 株式・投資信託 | 株式・投資信託 |
金融機関変更 | できない | できる |
払い出し制限 | ※ | 無し |
※払い出しに関しては、次のような注意点があります。
具体的には、口座の所有者が18歳(3月31日時点)になる年の前年、その12月末までは原則的に払い出しも不可能となっているのだ。18歳未満で払出す場合は、全部解約の上、ジュニアNISA口座の廃止による払い出しのみが可能となっており、過去の利益についても基本的には、遡及的に課税される。
ここが少し厄介な制度ですねぇ。
つまり、ジュニアNISAに突っ込んだら18歳になるまで手元に戻せないということです。以降は通常のNISA口座になるそうです。
ジュニアNISAで重視したいポイント
ジュニアNISAの制度設計そのものは、今後の法整備次第でいくらでも変わってくると思います。NISAも元は非課税枠が100万円だったのが、現在は120万円に拡大されていますし。
ジュニアNISAでも同様の措置が取られる可能性があります。
とはいえ、現行のジュニアNISAの特性を考えると、次の点を重視したほうがいいかもしれません。
中長期的な運用
自由に払い出しができない上に、非課税枠が80万円、使う目的が資産形成であるとすると、必然的に保有期間は長くなるのではないでしょうか。NISAと同様、売買目的として使うにはあまり旨味はありません。
子供の教育資金として運用するなら、下手な売買より値上がりの期待できる銘柄、値動きが安定している銘柄のほうが好まれます。
株主優待・配当金
合わせて、それらの銘柄から得られる株主優待や配当金を狙っていく。
僕ならそうします。
ただしNISAと同様、配当金の受け取りの際、「株式数比例配分方式」にしなければ課税されてしまうので注意が必要です。
株主優待なら使い勝手が良いですし、「株式を持つとこういう特典が得られることがある」というのを実物で理解できますし。
中長期的な運用に向いている業界
というわけでここからは、中長期的な運用に向いている業界を紹介していきます。
中長期的な運用に向いている業界とは、景気に左右されにくいインフラ系の企業です。証券業界では通称「ディフェンシブ銘柄」と呼ばれ、不況に強いという特徴があります。
例えば次のような業界です。
電力業界
電気(電力)は絶対に必要ですから、電力会社は不況に強いと言えます。
ただし、東京電力の原発事故の影響もあって、利益率の高いとされる原発事業が縮小することも考えると、今後は不透明な業界と言えます。業界は動かす気満々のようですが・・・。
また、2016年からは電力の自由化が始まり、消費者が電力会社を選べるようになります。「原発を保有・動かす電力会社から電気は買わない」などの運動が広まる可能性も踏まえると、ディフェンシブとしての大手電力会社は見劣りする可能性も。
ガス(瓦斯)業界
ガスも絶対に必要ですから、ガス会社もアリです。
原発事故後から火力発電の需要が続いており、今後も業績の伸びが期待できます。
さらに電力の自由化への参入や、家庭用燃料電池「エネファーム」など、消費者の脱原発志向の高まりから、需要がさらに伸びる可能性があります。
鉄道業界
鉄道も絶対に必要ですよね。
ななつ星で有名になったJR九州の豪華寝台列車のような、国内の鉄道サービスの拡充。および高速鉄道の輸出に向けた動きも出ているので、実は面白い業界でしょうねぇ。
製薬業界
製薬、つまり薬を製造する業界もディフェンシブ銘柄です。薬も絶対必要ですからね。
業界としては買収や合併の印象が強いですが、景気に左右されることはあまりありません。
食料品業界
食料品業界もディフェンシブ銘柄です。
と言っても、ワタミやコロワイドといった外食産業の会社ではなく、味の素や伊藤園など大型株が中心です。外食産業は株主優待が魅力ですが、原材料価格、電気料金の上昇、賃金、さらに企業間競争も激しいので厳しい経営環境になりやすく、業績が安定しにくいです。
なお、食料品業界は景気には左右されにくいですが、食品偽装や異物混入などのリスクはあります。
通信業界
通信業界もディフェンシブ銘柄ですね。
NTTやKDDI,ソフトバンクといった大手通信会社のほか、広く見ればテレビ局を運営する東京放送ホールディングスやフジ・メディアホールディングスも上げられます。
配当金が狙える銘柄
これらを踏まえ、配当金が狙える銘柄を3つずつ紹介していきます。
こちらは、非課税枠の80万円に収まり、且つ配当金の魅力度として配当利回りの高さで選んでみました。
武田薬品工業
製薬会社としてはもちろん、配当利回りが3%前後の高さを誇ることでも有名です。
ただし一単元の購入額が高いので、他の銘柄とポートフォリオを組み合わせると、非課税枠の80万円を越えてしまう可能性があります。
なので、同業界の第一三共なども検討します。
第一三共も有名ですね。
こちらは現在30万円以内で買えます。
配当利回りは3%前後。
中国電力
電力会社の中では、配当利回りが3%前後と一番高かった中国電力。
NTTドコモ
携帯キャリアの通信大手の同社は、配当利回りが2.5%前後。
KDDIやソフトバンクと比べると、一単元の購入額が低く、非課税枠の80万円に収まりやすいかと思われます。
株主優待が狙える銘柄
次に、株主優待が狙える銘柄を3つずつ紹介していきます。
こちらは、非課税枠の80万円に収まり、且つ株主優待の魅力度を優先して選んでみました。
比較的食品系の企業が主です。
キリンホールディングス
飲料メーカー大手企業ですね。配当利回りは2.5%前後。
権利確定日は12月末。
株主優待は下記の通り(2016年1月現在。変更になっている可能性があります。)
100株以上1,000株未満保有
1~6のうちいずれかを選択。
- 酒類の詰め合わせ(計6本)
- 一番搾り プレミアム3本セット
- 清涼飲料の詰め合わせ(計7本)
- キリンシティお食事券(1,000円相当)
- サッカー日本代表応援グッズ:マフラータオル
- 「キリン飲酒運転根絶募金」へのご寄付(1,000円)
1,000株以上保有
1から7のうちいずれかを選択。
- 酒類・ノンアルコール飲料の詰め合わせ(合計18本)
- 一番搾り プレミアムギフトセット(11本)
- 清涼飲料の詰め合わせ(合計18本)
- メルシャンワイン詰め合わせ
- キリンシティお食事券(3,000円相当)
- サッカー日本代表応援グッズ:マフラータオル+Tシャツ
- 「キリン飲酒運転根絶募金」へのご寄付(3,000円)
参照元:キリンホールディングス_IR・投資家情報_株式・債券情報_株主様ご優待
カゴメ
ケチャップでおなじみ、カゴメですね。配当利回りは1%未満。
権利確定日は6月末と12月末。
株主優待は下記の通り(2016年1月現在。変更になっている可能性があります。)
100株以上1,000株未満保有
1,000円相当の自社商品(ケチャップや野菜ジュースなど)
1,000株以上
3,000円相当の自社商品(ケチャップや野菜ジュースなど)
参照元:企業情報トップ>ファン株主のみなさまへ>株主優待
ハウス食品グループ本社
カレーでおなじみ、ハウスですね。配当利回りは1%前後。
権利確定日は3月末と9月末。※ただし、株式を6か月以上継続して保有(株主名簿に連続2回以上記載)した株主のみ。
株主優待は下記の通り(2016年1月現在。変更になっている可能性があります。)
100株以上1,000株未満保有
1,000円相当の自社商品(カレールゥや清涼飲料水など)
1,000株以上
3,000円相当の自社商品(カレールゥや清涼飲料水など)
まとめ:せっかくのジュニアNISA。子供に株式を教えよう!
長文になりましたが、ジュニアNISAをうまく活用すれば、非課税で子供の資産を運用することができます。
非課税枠が80万円と小さく且つ払い出しに制限がある分、中長期の投資に向いていると言えます。また、配当金を受け取ったり、株主優待で定期的に品物を受け取ったりできるので、お得に資産運用が可能になるでしょう。
もちろん、ここに挙げた銘柄以外にも、特にお子さんでも知っている会社の株式を保有してみるのも手です。実際に株式の売買を経験させてみるのもいいですね。
ジュニアNISAにオススメの証券会社
最後に、ジュニアNISAの口座開設でオススメのネット証券会社を紹介します。なお、ジュニアNISAは親権者(親)が取引の主体となりますので、親権者(親)がまずは口座を開設しておきましょう。
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