消費者庁によるアフィリエイト広告の注意喚起に見る問題の本質
みなさんどうもアフィリエイト。アドセンスは定期的に巡回してアレな広告を除外している@xi10jun1です。
消費者庁の公式ツイッターアカウントがアフィリエイト広告の注意喚起をするツイートをしていまして、ついにここまで来たかとため息がでてしまいました。
しかしこの問題、本質はもっと根深いものです。
アフィリエイト広告が引き起こす問題の本質
インターネット広告等には、商品の販売者ではなく、第三者が報酬目的で作成しているもの(アフィリエイト広告)があります。一見、広告には見えないものもあり、注意が必要です。アフィリエイト広告に関する注意を作成しましたので、こちらをご覧下さい。#虚偽・誇大広告https://t.co/9pxTloxClxpic.twitter.com/C0AjfcsdId
— 消費者庁 (@caa_shohishacho) May 28, 2021
消費者庁の注意喚起のツイートですが、アフィリエイト広告を全体的に貶めているようなところがあります。パッと見は『主語がデカい』という話よろしく、一部の悪質な人が業界の評判を下げることばかりしているのが原因となるでしょう。
僕はこの業界に携わって5年以上経ちますが、正直『このツイートもやむなし』、というのが感想です。
というのも、こうした注意喚起のツイートに一体どれだけのアフィリエイターやブロガーが反応し情報を拡散させているでしょうか?
お金稼ぎに関係がないと無視してしまう業界体質が本質的な原因
以前、WELQと呼ばれる医療系メディアが不適切な記事を掲載したことを受け、業界内では怪しい広告や法律違反のコンテンツにメスが入るようになりました。
しかしあれから数年、一向に悪質な広告やメディアが後を絶たない状態が続いています。とりわけ美容、健康食品、ダイエットなどの商材で薬機法違反の広告が未だに出続けているのです。
それはやはり、そうした広告が未だに効果があるからであり、広告主を含めプラットフォーム側の収益に貢献してしまっている現状があります。
また健全な広告・コンテンツを作ろうとする動きもあるにはあるのですが、CVRや収益に影響が出るかもしれないとの懸念から業界全体で足並みが揃っていない状態が続いています。各企業ごとに対策を行っている情報はあるものの、効果が表れていないのです。
ぶっちゃけ、健全な広告に効果がないと見込まれてしまうのは、我々消費者の情報感度が喜怒哀楽という調味料がないと反応しないと見られているからで、実際そうだからです。
例えばブラック企業でおじさんが過労死しても、お昼のニュースに流れるくらいで取り立てて騒ぎにはなりません。それが若い女性社員なら、毎日企業体質を問う報道で溢れ大騒ぎになります。
広告も同じでです。喜怒哀楽はもちろん、例えばダイエット食品なら『痩せる』という効能が見込めるような広告作りにしないと効果がありません。それとも『ダイエットには効きません。気休めです。』なんて真実しか書いていない広告で、その商品を買いたいと思いますか?
さらにこの問題の本質は、業界全体として金稼いでる人の言うことしか聞かない、身銭にならない話(まさにこの消費者庁の注意喚起みたいな話)には興味を持たない・動けない人らが多すぎるモラルハザードだから声が届きにくく解決が難しいという点があります。
冒頭で『こうした注意喚起のツイートに一体どれだけのアフィリエイターやブロガーが反応し情報を拡散させているでしょうか?』と書いたのはまさにこの点です。
ブログやアフィリエイトで稼いでいますという人が、上記の消費者庁のツイートをRTや引用RTで言及しているか見てごらんなさい。
あなたの知るその人、拡散させてますか?
そういうことです。
まとめ:金にならないという呪縛を解く事例が必要
アフィリエイト広告の問題点を解決するなら、完全に健全化すると全員収益が減少してビジネスが成り立たなくなる、という呪縛から開放される確約(健全化したほうが収益率が高くなるデータや事例など)がないと難しいです。
見られない広告や効果の無い広告では意味がありません。しかし見られる広告や効果のある広告は、よっぽど巧い表現でなければ、大抵ウソやミスリードが含まれているのでこの二律背反をどうするかが課題なのです。
同時に、消費者として、広告の品質を見極める目も必要です。広告を悪たらしめているのは、他でもない消費者の反応になります。ダイエットに利くかのような広告に反応して消費を買ってしまう、その浅はかな行動が積もり積もって『あ、この広告なら効果がある』と勘違いした商売人が違法な広告を繰り返し出すわけです。
業界全体でもう少し本質的な議論が必要ではないでしょうか?
~注目:M&Aマッチングサービス~
現在、景況感の悪化に伴い、M&Aマッチングサービスで事業やサービス、メディアを売却する動きが出ています。下記記事に詳細をまとめましたので、資金繰りの案としてご検討ください。
→[2020年最新版]事業や資産の売却(資金繰り)に使えるM&A(事業継承)マッチングサービスまとめ
スポンサーリンク